中古住宅購入のための知識 その① ~平成27年度 不動産情報コラム(15)~
こんにちは瀬戸です
8月に入り夏真っ盛り
暑さに負けずみなさまお元気でお過ごしでしょうか
いよいよ来週12日から夏休みを頂戴いたしますので、
私はそのお休みに向けてできる限りの仕事を片付けてしまおうと俄然張り切っております(笑)
そういえば、先日JR環状線の野田駅付近のとある鳥屋さんで、
つくね5種盛りをオーダーしました
いろんな味を少しずつ楽しめるのが大好きなわたしです
その後家でおやつを食べていたら…
あら~カールの中に「☆」型を発見
…“明日きっと良いコトあるな” ささやかな幸せを感じるひと時でした
さて
ここからは、本年度(2015年)の不動産情報コラム
のお時間です
前回⑫⑬⑭と3回にわたり、住宅購入に係わる税金・減税制度のあれこれについてお話してまいりました。
諸費用などもその前にご紹介させていただき、中古住宅購入の際のお金に関することは
ずいぶんお分かりいただけたかと思います
さて今回からは、4回シリーズで
「中古住宅購入のための知識」
について触れてまいります。
以前にもお話しましたように、やはり新築住宅に比べて中古住宅については
その物件が健全な状態であるのかどうか、または劣化具合など気になることも事実ですよね。
そこで、少し深い話にはなりますが、建物自体の強度や状況についてや、そこから発展して融資制度のお話など、
事前の対策として一緒に勉強してまいりたいと思います
本編その①では、
『耐震基準』
についてお話いたしましょう
地震大国日本、近年でも三陸沖地震などをはじめ各地で凄惨な災害が起きております。
東海地震の発生も予測されている中、私たちにとって大変重要な内容であるかと思います
◆「耐震基準」って・・・?
耐震基準とは、その建物が地震の震動に耐え得ることができるかどうかの定めであり、
関東大震災の翌年(1924年・大正13年)に世界に先駆け、日本で初めて耐震規定が法規に盛り込まれました
そして、1950年(昭和25年)に、耐震性に構造基準や壁量の規定が織り込まれた「建築基準法」が制定されました
その後、1981年(昭和56年)にその耐震基準が大きく見直され、「新耐震基準」となって改正されました
◆旧耐震基準と新耐震基準の違いって・・・?
旧耐震基準(昭和56年以前)では、建物が中型地震(震度5程度)に耐えるように設計されていました。
それに対し新耐震基準では、大地震(震度6強以上)の地震で倒壊せず、
なおかつ建物内の人間の安全性を確保することを目的とし制定し直されたのです
従って、新耐震基準以降の建物については、地震への損傷回避に加えて、
平面と立面的にバランス良く設計されること等が要求されているとの事です。
では、新耐震基準を満たした建物が絶対に安全なのか?というと、
残念ながら必ずしも大丈夫、ということではありません
あくまで過去の地震による被害結果に基づく最低ラインに過ぎず、しかも地震は完全予見の難しい自然現象たのめ、
新耐震基準の建物なら被害は絶対0%ではありません
しかしながら、旧と新基準では、確実に被害の程度と確率に差があることが認められています
例えば、1995年(平成7年)に発生した阪神・淡路大震災の被害状況ですと、
旧耐震の建物は3割弱が大破以上の被害を受けたことに対して、
新耐震の建物は数%にとどまっていたそうです。
新耐震基準の制定後も、数々の地震のたびに、個別の改正や追加が繰り返され、現行基準にいたっているのです
<建築基準法と、その中での耐震基準の変遷>
◆改正のたびに、壁の量の規定も増えています
建築物の必要壁量に関しては、1950年(昭和25年)の建築基準法制定時に規定されましたが、
その後の地震災害での教訓を踏まえて、1959年(昭和34年)・1981年(昭和56年)に大きく改定が行われております。
↑どんどん、壁の厚さ基準が増してきているわけです
近年、地球温暖化をはじめ、異常気象や超大型地震など「地球危機」ではないかと思われる災害が本当に増えていますよね
でも、この地球に存在し住んでいる限り、今出来る対策を個々でもしっかり認識し実行しなければなりません。
自分や家族の身を守る。少しでも安心な暮らしを守る。
それを心掛けても悲しい災害に見舞われ多くの方が大変な暮らしを今も余儀なくされておられます。
それでも、少しでもより安全を求めて、1つでも出来ること、施していきたいものですね
さて、次回その②では、ちょっとマニアックですが、木造住宅の構造についてのお話です
どうぞお楽しみに