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EARTH CONSULTING OFFICE
2015.05.15 不動産投資術

中古住宅の安心制度<前編> ~平成27年度 不動産情報コラム(9)~

みなさん、こんにちは瀬戸です

 

先日、会社帰りにオフィスの近くでご飯を食べた際、

ヤングコーンの焼き物をいただきました。

 

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ヤングコーンとは、その名のとおりトウモロコシの若い頃なのですが、

葉に包まれた様子はなかなか立派なものです(笑)

ん~美味しかったです

 

 

さて

本年度(2015年)の不動産情報コラム

のお時間です

 

前回⑧では

「中古不動産購入の流れ」

についてお話させていただき、

購入したい住宅を探し始めるところから、実際に契約~決済し引き渡しを受けるところまで

段取りや手順について一緒に勉強してまいりました

 

理想とする住まいの購入実現に向けて、流れは掴んでいただけたかと思います

 

ところで、

「中古住宅」

というと、改修費用を加えても新築よりも低コストで購入できるので、

メリット、そして魅力ある住宅選びの一つとして、当コラムでもご紹介しております

とは言うものの、検査や保証の面で不安を感じてしまう…というのも正直なところですよね。

 

大丈夫です

そんな心配や懸念に備えた制度がちゃんとあるんですよ

 

今回はそういった中古住宅の安心性に関するお話をしようと思います

 

まず、その前に・・・

「瑕疵(かし)担保責任」

というものについて少し理解を深めてまいりましょう

 

この「瑕疵(かし)」とは、売買取引上普通に要求される品質が欠けているなどしていて、

なおかつ外から見ても簡単に発見できない様な欠陥のことを指します。

住宅の場合、たとえば雨漏りや建物本体の白アリ被害がこれの一例にあたります。

 

こういった隠れた瑕疵が判明した場合、買主は売主に対し、その物件の修繕や損害の賠償を求めることができます。

こういった売買物件の瑕疵に関する売主の責任を

「瑕疵担保責任」

といいます。

 

もし、売買された中古住宅に何らかの欠陥が発見された場合、

その補修対応のために相当額の費用が発生することにもなります

購入後にこういったトラブルが起こると売主・買主ともに何かと大変です

 

買主側にとっては今後の住まいに対し大きな不安材料となりますし、

また売主は原則瑕疵担保責任を負う立場ですので、費用などの負担が心配となります

そこで安心して対処できるような保険制度があるのです

 

既存住宅売買瑕疵保険

 

これは、中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度です。

売買された中古住宅にもし欠陥が見つかった場合でも、補修費用等の保険金が支払われます。

 

なお、この瑕疵保険制度は、「売主が宅建業者」の場合と「個人間売買」の場合で仕組みが異なります。

 

  • 売主が宅建業者の場合

 

わたしたち宅建業者(不動産業者)が売主である中古住宅を販売する場合、

買主に対して必ず瑕疵担保の責任を負うこととなっております。

その補償額を負担するのは業者にとってもリスクになる場合もありますが、

そもそも買主に対してこの義務を確実に果たさなければならないことが大前提です

そこで当瑕疵保険に加入しておくことで、補修費用に対する保険金を受け取り

それを買主への損害賠償に充当することができます。

また、売主の業者が万一倒産している場合は、保険会社から直接買主へ保険金が支払われますので安心です

 

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  • 個人間で売買する場合

 

売主が個人の場合、瑕疵担保責任が契約上免除となっている場合も多くあります。

そうなると、たとえ瑕疵があっても原則は売主に責任追及ができないのですが、

それでも事実を調査する中で、売主が責めを負うことになるケースもございます。

たとえば、明らかにその瑕疵を知っていただろうと思われる様な部位の欠陥内容などです。

その場合、事前に売買する中古住宅の検査を行い保証を受けておくことで、

もし隠れた瑕疵が発見された場合は当該「検査機関」が保証者となり、検査機関を通じて保険金が支払われることが可能です。

もちろん、もしその「検査機関」が倒産している場合は、

保険会社から直接買主へ保険金が支払われますので、こちらも安心していただけます

 

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さて、次回<後編>では、「事前インスペクション」や「リフォーム瑕疵保険」など

もう少し中古住宅にまつわる安心制度のご紹介をしてみたいと思います

 

また、「瑕疵担保責任」に関する情報は、以前当ブログでもお話しておりますので、

ぜひそちらもご参考くださいませ

2014年9.16付 『お家の保証期間<前編>』

2014年9.30付 『お家の保証期間<後編>』

 

それでは、次回のコラムをどうぞお楽しみに!